研究課題/領域番号 |
09610106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
若葉 陽子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (20014730)
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研究分担者 |
齋藤 友博 国立小児医療研究センター, 環境疫学研究室, 室長
奥平 洋子 光塩学園女子短期大学, 保育科, 教授 (30149174)
星 三和子 東京家政学院筑波女子大学, 国際学部, 教授 (30231004)
奈良 隆寛 埼玉県立小児医療センター, 神経科, 医長 (80180537)
大伴 潔 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (30213789)
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キーワード | 超・極低出生体重児 / 学校への適応 / 教科学習 / 知的能力 / 学習障害 / 視覚的能力 / 問題行動 / 家庭生活への適応 |
研究概要 |
平成5〜7年度に、学際的研究チームとして構成されたメンバーにより縦断的に超・極低出生体重児の各種の検査・資料を得てきたが、本年度は、小学校3年生時点での知的発達、教科学習状態、学習障害、学校や家庭への適応について明らかにするため、前出対象者のうち協力を得られた32組を対象に各種の検査・質問紙・面接に加えて、担任教師から情報提供を受けた。 (1)小児神経学的検査による評定 (2)視覚的能力・知的能力・学習障害の評定:フロスティッグ視知覚検査、WISC-R知能検査、グッドイナフ人物画検査、学習障害スクリーニング検査(対担任教師)を実施、評価。 (3)教科学習への適応の評定:LSI学習状態診断検査(対対象児)、教科学習適応に関する質問紙(対担任教師および対両親)を実施、評価。 (4)学校生活全般への適応状態の評定:S-M社会性格能力検査(対母親)、対人関係能力および学校生活全般への適応に関する質問紙(対担任教師および両親)を実施、評価。 (5)親子関係および家庭生活への適応状態の評定:両親意見診断検査(対母親・父親)、幼児・児童性格検査(対担任教師)、問題行動質問紙(対両親)、家庭生活への適応に関する質問紙(対両親)を実施、評価。 (6)育児上の困難および工夫に関する評定:A発達経過、B育児上の不安、C育児上の工夫、D育児経過の中で必要ではないかと思われた専門家の助言、E教育機関への要望点などについて、質問紙および面接(対母親)で調査。 以上得られた資料を総合的に検討した結果、LDサスペクトと判断された者は一年生時よりやや増加して約1/3で、教科学習についての困難があると想定され、またグッドイナフの知能指数が80未満の傾向があった。WISC-R知能検査ではIQは低いとは限らず、下位検査評点間のばらつきの大きさが特徴であった。現在、学習場面に対する教育的支援の具体的方法や早期予後判定資料の検索を続けている。
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