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1997 年度 実績報告書

ダウン症候群の早期老化診断システムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610107
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京学芸大学

研究代表者

菅野 敦  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (10211187)

研究分担者 細川 かおり  鶴見女子大学, 短期大学部, 助教授 (50259199)
池田 一成  東京学芸大学, 教育学部, 講師 (50293006)
橋本 創一  東京学芸大学, 教育学部, 講師 (10292997)
キーワードダウン症候群 / 老化
研究概要

東日本地域にある知的障害者を持つ成人を対象とした居住型施設(更生施設,授産施設)444ヵ所を対象に、ダウン症者の生活,健康,外見的・身体的老化徴候,対人関係,行動傾向や能力の退行についてアンケートによる実態調査を行った。269施設の1519名のダウン症者について回答が得られた(回収率60.6%)。居住型施設で生活するダウン症者の老化や健康,生活実態について次のようなことが明らかになった。1)今回調査した全施設の利用者19517人のうちダウン症者は1519人で、これは7.8%に相当した。そのうち、何らかの老化や退行がみられるものの割合は、全利用者では1280人(6.6%)、ダウン症者では246人(16.2%)であり、ダウン症者の中での老化・退行を示す者の割合が高かった。2)疾患では、成人病である高血圧や糖尿病は少なく、皮膚科疾患,眼科疾患,歯科疾患が多くみられた。3)早期老化の外見的老化徴候としては、皮膚の弾性の低下,しわ、白髪、歯の脱落が多くみられた。4)現在みられる性格的特性や行動傾向としては、動きが少ない、注意されると引きこもる、決められたことに遅れる、情緒不安定がみられた。5)運動,日常生活習慣や動作、活動量において、能力の低下が顕著に認められる者が多かった。6)通所施設の調査と比較すると、ほぼ同様な傾向がみられたが、能力の低下や外見上の老化徴候,疾患など、居住型施設のダウン症者の方がその頻度において多く認められた。7)人間関係では、仲間とあまり関わらない人が多く、指示を待つ人、仲間より指導員と多く関わる人が多かった。通所施設では、仲のよい友だちがいる人やム-ドメーカーが最も多い結果を得ており、居住型施設のダウン症者の対人関係や周りとのコミュニケーションが劣っていることが明らかになった。尚、詳細は研究成果報告書にまとめた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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