研究概要 |
本研究は、LM態度変容理論(Petty & Cacioppo,1981)に基づき、中心的ルートである説得的コミュニケーションの内容の唱道操作に加え、周辺ルートと考えられる携帯型カードによる唱道操作により、生徒のスクールカウンセラに対する態度変容が生じるか否か、、また、そうした態度変容が生徒の相談行動の生起に連なるか否かを検討した。中心的ルートである説得的コミュニケーションの内容はGazda,Asbury,Balzer,Childers,& Walters(1984)に従い、自分の話をよく聞いてくれるひと、自分に寛容な人話あったことを他の人へ容易にはなさない人であることを強調する一面的メッセージにより操作した。 また、周辺ルートと考えられる携帯型カードは色彩と自我関与の強い絵画、を挿入することにより、操作した。 方法 被調査者:国立大学附属S中学校第1学年70名(男子35名,女子35名、平均年齢12歳8ヶ月),第2学年65名(男子31名,女子34名、平均年齢14歳5ヶ月),合計135名(男子66名,女子69名)の回答を分析対象とした調査計画:個人内のスクールカウンセリングの態度変容のための啓蒙活動の効果を測定するため、プリーポスト要因計画(1)事前調査-(2)啓蒙活動(実験処理)-(3)事後処理)が導入された。 主な結果は次のとおりであった 1.メッセイージの認知率は68%と悪いことが判明した。 2.相談したいと思う人とあげたスクールカウンセラーのイメージのイメージは唱道方向へ変容した。 3.認知は変容したが、相談行動を生起させる被調査はいなかった。
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