研究概要 |
平成10年度研究成果 (1) 子どもの発達を描いた絵本(特に英米の創作絵本を中心に)をさらに収集し、すでに選定した6項目の大主題と280の主題にもとづき「子どもの心を理解するための絵本データベース」に総数で2,100冊の絵本の入力を終えた。今年度は、新たに英米絵本(原書)を集中的に入カすることを試みた。 (2) 現在進行中の「子どもの心を理解するための絵本データベース」を広く公開するためのCD-ROMの試作品を完成させた。それゆえ、今年度はすでに入カ済みのデータの再点検にも重点をおいた。平成11年度は、このCD-ROM「子どもの心を理解するための絵本データベース」を広く頒布することを計画している。 (3) 「子どもの心を理解するための絵本データベース」を基礎にして、平成10年度は修士論文が完成した。・「絵本にみる〈いじめ〉の考察-創作絵本・昔話絵本の分析をとおして-」大島尚子、・「絵本に見る母親像の比較研究-中国・日本・アメリカの創作絵本を通して-」張文(いずれも、平成10年度鳴門教育大学幼児教育講座修士論文)の2本である。また、幼児教育講座修士課程を修了した現職小学校・中学校の教師達により、同「データベース」に基づく著書『心を育てる絵本のリスト』(高文堂出版)が平成11年に出版予定である。 (4) 「子どもの心を理解するための絵本データベース」を基に完成した佐々木宏子の博士論文「絵本の主題分析にもとづく絵本心理学の構築」を、修正・加筆し平成11年に新曜社より出版予定である。
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