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1997 年度 実績報告書

タイプA行動の情緒性の乏しい怒りと敵意の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09610132
研究種目

基盤研究(C)

研究機関同志社大学

研究代表者

佐藤 豪  同志社大学, 文学部, 助教授 (90150557)

キーワードタイプA行動 / 敵意 / 怒り / アレキシサイミア / 情緒性 / 反社会的行動
研究概要

タイプA行動パターンは心臓疾患の発症に関する心理・行動特徴であるとされている。そのなかでも敵意や攻撃性が疾患の発症に強く関与するものであるという研究が近年多くなされている。本研究ではそのような特徴の背景に心身医学的にはアレキシサイミアと呼ばれるような情緒性の乏しさと関連した敵意や怒りがあるではないかという点を検討することを目的としている。
本年度の研究では、上記目的のための基礎的研究として学生被験者を対象にタイプA行動パターン測定用の質問紙であるJenkins Activity Survey(JAS)学生用、怒りの表出に関する質問紙であるState Trait Anger Expression Inventory(STAXI)、アレキシサイミアを測定するToronto Alexithymia Scale(TAS)、さらに独自に作成した敵意や攻撃性を背景とする反社会的行動測定のための質問紙を施行した。
STAXIの因子分析では本研究の結果として独自に怒りの表出をためらうことを意味する因子と怒りの行動化の因子が抽出された。またSTAXIの結果とアレキシサイミア傾向との関係を見ると、アレキシサイミア傾向の高い被験者ほど通常の怒りの情動を表出しないことがうかがわれ、さらに反社会的行動測定のための質問紙の検討から情緒性の乏しい怒りの存在が示唆された。またタイプA行動パターンを持つ者は、通常の怒りの表出尺度の検討から、感情の高揚から起こるような怒りの表出が乏しいことが示された。タイプA行動パターンの行動特徴と反社会的行動測定のための質問紙の関連を検討すると、タイプA行動パターンを持ち、しかもアレキシサイミア的な傾向を持っている被験者は単純な怒りの表出よりも、対象が不明確で衝動性の強い反社会的行動を示しやすいことが明らかとなった。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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