研究概要 |
平成10年度は、タイピング姿勢のビデオ記録とそのoff-line解析による身体各部位の数値化を目的として、コンピュータへのビデオ取り込み装置、解析装置のインストールを行った。同時に、タイピングの指の軌跡の解析ソフトを作成し、データの取り込みを行った。また、平行して、訓練課題の選定を行ったが、実際的にはこの部分について研究がほとんどなく、必要以上に時間を要し、今後も調査を継続の予定である。 一方、日本語文作成時の指の動きについての検討では、前述の軌跡の解析とともに、タイピング時にタイプするそれぞれのキーの回数について検討を行った。スペースキーの押下回数はかなり多いが、これは変換の際に用いられるものなので、除外した。最も多く押されるキーは、i,o,aの母音であり、それぞれ全体の一割を越えていた。これらに続き、u,nなどが多くなっている。日本語文作成における、これらのキー押下の特徴を考慮しながら、システム全体の構成を検討した。 総合的訓練システムは、第一にタイピング位置の習得、第二に日本語キー押下の特徴の把握、第三にタイピング速度の高速化の三段階とした。システムはOn-lineのミスタイピング指摘、自動的訓練速度の高速化を目的としたが、現段階では、一部Off-lineの教示システムに留まっている。前述の通り、訓練課題の選定に時間がとられており、この課題を解決の後、最終的なOn-line支援システムを作成終了予定である。
|