平成9年度は、7月に沖縄県下の3ヵ町村(西原町、南風原町、豊見城村)を調査対象地とし、60〜70歳代の男女52人に対して、人生の出来事経験についての面接調査を行い、学卒、就職、結婚、子の出生、子の離家退職といった、家族、職業、教育、地域社会において個人が取得する役割の重要な移行をもたらすと思われる人生上の出来事についての客観的および主観的情報を収集した。一部の対象者を除き、面接はテープに録音した。実査終了後、テープ起こし文をパソコンのファイルに起こした。その分量は、A4版で2000ページ以上にのぼった。 平成10年度は、この面接データのデータベース化を行った。具体的には、人生上の出来事経験の種別、経験内容、年齢、時代背景などを、出生コーホート間およびコーホート内の下位集団間で比較するための、基礎的なデータベースをパソコン上に作成した。 今後、これをもとに、沖縄における人生の出来事経験の発達的・歴史的変化について分析を進め、早急に報告書として刊行する予定である。
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