研究概要 |
老人に対して,過去,障害者の生活指導に貢献してきた行動療法を適用し,老人の問題行動を除去することを目的に研究を進めた。そこで,在宅の老人2名と特別養護老人ホームの1名の老人に対して,行動療法を適用した。在宅の老人に対しては,痴呆性に伴う被害妄想的表現の減少,妻を批判する言語数の減少を目標に治療を行った。その結果,治療場面では,ある程度,これらの問題行動を減少することができた。同様に,特別養護老人ホームの老人に対しては,時発的な言語数の増加を目標に治療を行い,わずかばかりの言語数の増加をみることができた。 また,老人への行動療法を適用した文献レビューでは,1960年代〜1990年代の老人に対する行動療法の実践的傾向が明らかになった。
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