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1998 年度 実績報告書

老人への行動変容アプローチの適用

研究課題

研究課題/領域番号 09610193
研究機関山口県立大学

研究代表者

三原 博光  山口県立大学, 看護学部, 助教授 (10239337)

キーワード老人 / 行動変容 / 行動療法 / 言語的行動 / 言語的賞賛 / 特別養護老人ホーム
研究概要

老人への行動変容アプローチの実践例として、以下の3つのケースを、平成10年度度に実践した。
(1) 91歳の独居老人の被害妄想的表現の除去の治療:面接導入時には、被害妄想的表現が減少し、肯定的表現の増加がみられた。しかし、面接が進むと同時に、被害妄想的表現の減少は継続的にみられず、面接効果がみられなくなり、治療は失敗した。
(2) 在宅で老夫婦の夫の妻を批判する行動の除去の治療:面接の導入時、夫の妻を批判する行動が1時的に減少したが、やはり、再び増加する傾向がみられた。それでも、治療者と妻とのコミュニケーションがスムーズに進み、夫に妻への肯定的表現がみられるようになったが、途中で夫が死亡し、治療は中止。妻は老人病院へ入院。
(3) 特別養護老人で生活する87歳の痴呆性老人の言語的表現数の増加を目標とした治療:治療回数が進むに従い、老人の言語的表現数が増大した。治療場面以外でも、他の入所者や施設スタッフとの言語的コミュニケーションがみられるようになった。
老人の行動変容は子どもや障害者のように劇的な変化を生じないが、治療介入の方法によっては、わずかばかりでも行動の変容が生じる。ただ、老人の行動の変容を維持させることと、どのような段階で治療を終結するのかは、今後の治療的課題となるであろう。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 三原 博光: "痴呆性老人への行動変容アプローチの適用" 川崎医療福祉学会誌. 8・1. 171-176 (1998)

  • [文献書誌] 三原 博光: "在宅福祉サービスの限界-1つの在宅老夫婦の事例から-" 川崎医療福祉学会誌. 8・2. 361-364 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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