今年度に行った研究によって得られた成果(知見や洞察等)について、以下箇条書きにてまとめる。1. 課題に関する基礎的概念規定関連の社会学的・宗教学的図書を集め、分析枠組みの基盤を形成した。 2. 農山漁村社会における新しい信念体系の伝播・浸透・定着を扱った論文や報告書を収集することによって、これまでの先行研究を把握することができたた。とくに、宗教地理学的な文献にあたることができた。 3. 千葉県安房郡千倉町大貫における日本聖公会安房大貫キリスト教会の聖職者および全信徒への面接調査を行い、主として宗教的信念体系の変容にかかわるデータを得ることができた。 4. 宗教的信念体系を有するコミューンである山岸会の機関紙および先行調査丈献の収集および整理をかなりの程度進めるとができた。 5. 三重県津市高野尾町にあるヤマギシズム豊里実顕地の観察および幹部会員への面接調査を通じて関連する予備的データを集めることができた。 6. 和歌山県有田郡金屋町下六川地区のヤマギシズム六川実顕地の観察および幹部会員への面接調査を通じて関連する予備的データを集めることができた。 7. 次年度は、上記5、6の事例について、深度の深い面接調査を試み、会員の信念体系の受容および地域社会への浸透・定着過程にかかわる分析を試みたい。
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