研究課題/領域番号 |
09610205
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
広瀬 英彦 東洋大学, 社会学部, 教授 (50058004)
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研究分担者 |
阿部 照男 東洋大学, 経済学部, 教授 (80058057)
平野 耿 東洋大学, 工学部, 教授 (70057959)
量 義治 東洋大学, 文学部, 教授 (70040475)
疋田 聡 東洋大学, 経営学部, 教授 (50147584)
盛岡 一夫 東洋大学, 法学部, 教授 (30058078)
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キーワード | 情報倫理 / 情報倫理教育 / インターネット / コンピューター / 情報哲学 / 高度情報社会 |
研究概要 |
本研究は哲学・倫理学、法学、経済学、経営学、社会学、工学を専攻領域とする研究者10名による2年計画の学際的な共同研究である点を特色としている。その特色を生かす意味で初年度の97年度は、メンバーがそれぞれの専攻領域から「情報倫理」にかかわる問題を提起し、それをめぐる議論を通じて問題意識を深めることに努めた。それにより得られた主たる認識は以下のとおりである。 1.現代社会における情報倫理を考えるためには、その基礎として情報哲学とも呼ぶべき新たな哲学と倫理観を必要とする。 2.高度情報社会と呼ばれる現代社会においては、マスメディアの最高度の発展とともにコンピューターの爆発的な浸透があり、コンピューターの全面的な普及による影響を抜きにして情報倫理の問題を考えることはできない。 3.こうした社会状況を背景として考えると、現代社会の情報倫理とは、マスメディアの遍在状況に加え、インターネットなどコンピューター情報システムの浸透によって、一般の人々が情報の受け手の立場のみならず情報の発信者ともなり得る社会状況のなかで、情報を発信、加工、受容する者が心得るべきルール、知識、心構えと理解するのが適当である。そうした情報倫理のなかには、われわれを取り巻く情報システムの構造や特性に関する知識が、重要な内容として含まれる。 4.情報倫理の問題は多様な問題領域にまたがる問題であり、これはまさにインターディシプリナリーな研究課題である。 また次年度にまとめる研究結果は、情報倫理教育のためのテキストの形をとることが、「情報倫理教育の可能性」を課題の一つとしている本研究の趣旨に沿うものであるとの点で、合意に達した。
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