「衛星放送研究会」を組織し、研究課題について研究するための会合を随時、開催しているが、今年度は衛星放送についての資料収集と実態調査を中心に研究を進めた。衛星テレビは、国内ではBSがNHKの2chと民放の1ch、それにハイビジョンの計4ch、CSがアナログ方式で14ch、デジタル方式で約120chの放送が行われており、多チャンネル化が進んでいる。とくに多チャンネル化の進んでいるCSテレビの番組内容について調べた結果、有料放送では半数以上の番組が音楽、スポーツ情報、映画、演芸などの娯楽系番組で占められており、一般ニュース・スポーツニュースなどのニュース系番組、外国語放送・英語講座などの教育・教養系番組、旅行・ファッション・ゴルフなどの趣味系番組はそれぞれ6分の1程度づつ占めているのが分かった。また、衛星放送の国際化では、NHKの行う受託協会国際放送と民放の行う受託内外放送の実態について調べているが、とくに欧州地域や北米地域への映像国際放送とアジア太平洋地域への番組配信の受入れ状況を比較し、近い将来、アジア太平洋地域への映像国際放送の受け入れ状況などにも研究を進めている。他方、海外からの映像国際放送としての措置として「放送」と確認したサービスの受信の実態について、福岡市で調査を行った。
|