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1997 年度 実績報告書

都市における地域シンボル性の付与とその変化についての実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610212
研究種目

基盤研究(C)

研究機関創価大学

研究代表者

森 幸雄  創価大学, 文学部, 助教授 (00191007)

キーワード都市 / 地域シンボル / 景観 / 観光
研究概要

4年間の研究の初年度にあたる本年度は、地域シンボル性を比較的はっきり示すと思われる地域の実地調査を大都市を中心におこないとともに、文献・資料の収集・整理をおこなった。
実地調査をおこなったのは、東京・大阪・名古屋・神戸・京都・金沢で、各地で中心繁華街や観光地、開発中の地域などをみてみた。これらの都市のうち、地域シンボル性との関係でとりわけ興味深かったのは神戸・京都・金沢の3都市であった。神戸では、旧居留地地区を中心に、日本の西洋文化流入の窓口としての伝統的性を意識した。震災復興が心がけられ、震災以前よりもむしろ濃厚な地域シンボル性への関心がみられる。京都では、新JR京都駅の開業や鴨川の架橋計画などの問題をめぐって、都市の伝統性をどのように残すかという点の議論が盛んな時期にあたり、生活者と外部からの訪問者、あるいは観光関連業従事者など、状況による問題の受け止め方の差異があらわれていて興味深い。また、観光の低迷状況のなか、これまで日本を代表する観光地の観光資源として自明のものとされてきたものを考え直すことができ、地域のシンボル性を考えるうえで重要な材料を得た。金沢では「こまちづくり」と呼ぶ数軒程度の小さい規模をもふくめた小地域での伝統的な地域の保存・修景活動が、観光業を意識しない地域のシンボル性を考えるうえでの興味深い事例となった。
都市景観や地域性についての関心は、次第に高まっており、これらの状況は文献や行政の施策などからも知ることができる。
本年度の地域調査や文献研究によって、本研究が考えていた地域のシンボル性の研究は今後、重要性をますと思われる。次年度は実地調査の範囲をひろげて、地域のシンボル性を実証的に明らかにしたい。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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