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1999 年度 実績報告書

アジア大生産システムの展開と地域社会の変容

研究課題

研究課題/領域番号 09610214
研究機関長野大学

研究代表者

京谷 栄二  長野大学, 産業社会学部, 教授 (90195397)

キーワード国際化 / 経営戦略 / アジア / 中国 / 中小企業 / 地域 / 坂城町 / 情報化
研究概要

日本企業のアジア、とくに中国への進出は持続している。生産拠点がますますアジアヘ移転され、日本国内の事業所には生産工程の前後の、研究、企画開発、試作と、他方における営業機能しか残されていない。このような日本企業のグローバル経営戦略が中小企業に及ぼす影響を分析するために、本年度は中国では大連経済技術開発区の日系企業を調査し、国内では長野県坂城町の小企業の現状を調査した。
中国に設置された日本企業の生産工場では、資材、原材料と部品などの現地調達を拡大している。大連市とその周辺、中国国内、さらにASEAN内部、東アジア圏域内での調達が拡大している。すなわち生産拠点のみならず部品調達先もアジアへと外部化されており、この日本企業の海外経営戦略は、二重に折り重なって日本の中小企業の部品供給市場を縮小させる。
高度経済成長期に多数の製造小企業が派生してヴェンチャー・ビジネス・タウンとして名をはせた長野県坂城町も、このような経済のグローバル化と他方における長期不況による深刻な影響を受けている。坂城町の企業の製造品出荷額、売上高、利益は停滞している。少数の企業は、特殊な加工技術を駆使して大企業の製品の試作行程に参加し、経営が安定しているが、多数の企業は取引先の多角化などをはかりながらも厳しい経営状況にある。坂城町ではこのような現状を改善するために、坂城テクノセンターを拠点にインターネットによる受発注システムを構築する計画を進めている。私も坂城町のこのような産業政策立案に参加している。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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