研究分担者 |
松木 美佐子 東海大学, 健康科学部, 専任講師
巻田 ふき 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (90219303)
野口 典子 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (10142647)
佐藤 嘉夫 会津大学, 短期大学部・社会福祉学科, 教授 (20073033)
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研究概要 |
現在,介護を必要とする高齢者が利用する施設として,老人病院・老人保健施設・特別養護老人ホームがある.本研究の計画段階において,これら前述の施設は統合化するであろうとの仮説にたち,統合的実践プログラムの開発を行なうとしていた.しかし,1997年12月に「介護保険法」が国会にて成立したことで,2000年4月同法実施後,前述施設は統合されることとなる.しかたがって,高齢者のためのロングタ-ムケアにおける統合的実践プログラムの開発という課題は時期にかなっているといえる. 介護を必要とする高齢者が利用する施設の実践指針を確立するためには,まず介護ニーズが発生する状況を把握する必要がある.そこで今年度は介護ニードの調査を行なった.介護ニーズ調査分析の枠組みとして,まず,高齢者本人あるいは家族がどのような介護ニーズを持っているのか分析する.さらに,保健・医療・社会福祉のサービス提供者が,介護ニーズを持つ対象者に対してサービス実施内容の充足度を分析する.特にこの点についての調査は今までほとんど行なわれていない.調査実施地域は,東京都内,愛知県知多半島地域,福島県会津若松市及びその周辺地域とした. このような視点にたち調査の分析を進めているところである.分析の中で,家族規範という問題が我が国の場合,介護ニーズと保健・医療・社会福祉の利用状況の格差となって現われてきているのではないか. この点については,次年度以降,事例研究を進めながら,さらに検討していこうと考えている.また,諸外国における高齢者ケアの状況とも比較検討しながら調査の解析をさらに進めていきたい.
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