研究課題/領域番号 |
09610229
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研究機関 | 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所 |
研究代表者 |
島田 博祐 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 研究員 (40280812)
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研究分担者 |
高橋 亮 東京都老人総合研究所, 主任研究員
谷口 幸一 東海大学, 健康科学部・社会福祉学科, 教授 (20141161)
渡辺 勧持 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所, 社会福祉学部, 部長 (00090423)
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キーワード | 知的障害者 / 高齢化 / 機能的体力 / 適応行動 / 生活支援 / 生活の質(QOL) / 日常生活行動(ADL) |
研究概要 |
最終年度にあたり、研究報告書のまとめを念頭に研究活動を進めた。前年度、日本老年社会学会第40回大会に報告した内容に関しては、日本老年社会科学会より推薦を受け論文化し、「中高齢知的障害者の機能的体力について-AAHPER式機能的体力テスト、筋力、単純反応時間及び開眼片足立ちによる検討-」の題目で受理され、老年社会科学Vol.22,No.1(2000年4月)に掲載予定である(内容については前年度の実績報告書で報告済み)。適応行動に関する調査に関しては、福島県のグループホームにおけるデータを追加し、「中高齢知的障害者の適応状況に関する報告(2)-ABS(適応行動尺度)による検討を中心に-」の題目で第37回日本特殊教育学会にて発表した。主な結果は(1)自立機能と身体機能において50歳以上における低下が認められた。(2)下位項目では排泄と容姿に関し、50代からの低下が認められた等である。本発表は特殊教育学会より論文化の推薦を受け、研究報告書執筆と並行し投稿準備中である。また、高齢知的障害者に対する配慮・援助導入状況に関しても上記データを加え、日本社会福祉学会第47回大会にて「中高齢知的障害者の生活の質に関する-報告-入所施設・グループホーム間での配慮・援助導入状況に関する比較-」の題目で発表した。主な結果として(1)健康面に関する配慮が最も多く、逆に人員面での配慮が最も少ない。(2)施設外からの援助導入状況に関しては、経済的援助(93.8%、主に障害基礎年金)と医療リハ援助(43.8%)が高い他は20%以下である。(3)施設形態別比較では、余暇・心理・昼間活動面の配慮でグループホームが、物理環境面の配慮で入所施設がそれぞれ上回っていた等である。また、新たに高齢知的障害者の生活の質(QOL)に関する予備調査を行なった。結果は研究報告書に反映させると共に、本年7月シアトルで開催される11th IASSID(国際知的障害研究会議)や他学会において報告予定である。
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