研究課題/領域番号 |
09610251
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上杉 孝實 京都大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90031707)
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研究分担者 |
三輪 建二 上智大学, 文学部, 助教授 (50212246)
大前 哲彦 大阪音楽大学, 音楽学部, 教授 (60097954)
岩井 八郎 京都大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (80184852)
川崎 良孝 京都大学, 大学院教育学研究科, 教授 (80149517)
前平 泰志 京都大学, 大学院教育学研究科, 助教授 (70157155)
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キーワード | 生涯学習推進計画 / 公民館 / 図書館 / 生涯学習センター / 第三セクター |
研究概要 |
平成10年1月に実施した関東・近畿の全市町村対象の「市町村の生涯学習推進計画と地域社会教育施設」について、回答結果(525市町村の回答・回収率65%)の分析・考察を行った。その際、地域別分析と自治体規模別分析に力点を置き、それぞれの差異の背景を探った。市町村の生涯学習計画との関連で見る限り、公民館・図書館等地域社会教育施設の現状に大きな変化があるとはいえない。しかし3割の自治体では、生涯学習計画においてこれら施設への言及がなく、又2割の自治体は社会教育に関する第三セクターを設置していて、施設運営がそこにゆだねられることもある。その場合、生涯学習センターのかたちをとるものが多いが、これの設置は1割ていどである。関東の方に生涯学習政策への対応が顕著であるが、それが直ちに公民館における差となって現れているわけではない。半面、生涯学習センターや第三セクターは関西の方で比率が高く、地域社会教育施設の伸び悩みと関係があると考えられる。大規模市では、公民館の不備が目立ち、図書館については、館数、職員数ともの増加が計画されている。10万人未満の市では公館分館体制が比較的整い、10万人〜30万人未満の比較的安定している町村では、公民館の配置はともかく、その職員数や教育期間としての自律性、図書館の配置については不十分なところが多く、増設計画も欠くところが少なくない。 なお、これら市町村について資料収集を行うとともに、関係者からの聴き取り調査を行い、生涯学習計画や施設へ動向の背景を把握することに努めた。生涯学習センターを公民館代りとしている自治体もあるが、多くは補完としてとらえていて、長期の講座や分化事業に重点を置くところが多い。これらを報告書にまとめた。
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