本研究では、学校を単位とした「いじめ対策・防止プログラム」策定の基礎的研究を、平成9年度10年度の2年間にわたり、推進する。 平成9年度は、以下の2点についての研究を実施した。(一部は継続中である。) 第一に、これまでに報告された各種調査研究の分析により、いじめ対策・防止プログラム作成に必要な情報の整理を行った。その結果、いじめ対策・防止のためには、全学的な(教職員・PTA・児童生徒などの)取り組みが必要なことが明らかにされた。さらに、その取り組みには、基本的プログラムが必要なことや、適当なアドバイザーが必要なことなどが示唆された。 第二に、いじめ対策・防止プログラム作成の基礎的資料として、学校を単位としたいじめに対する対策の実態と意識を明らかにするために、愛媛県内の小・中学校を対象としたアンケート調査を実施した。(現在、調査表の発送・回収・分析作業の途中である。したがって、本調査の結果は、次年度に報告予定である。) また、平成10年度は、特定の小・中学校(いじめ対策を実施している学校、特色のある学校等)を対象に、観察・インタビューなどの実地研究や、新たなアンケート調査研究を行う予定である。
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