研究課題/領域番号 |
09610274
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
梶村 光郎 琉球大学, 教育学部, 助教授 (70255016)
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研究分担者 |
狩野 浩二 鹿児島大学, 教育学部, 講師 (90280304)
長谷川 裕 琉球大学, 教育学部, 助教授 (30253933)
村上 呂里 琉球大学, 教育学部, 助教授 (40219910)
船橋 一男 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (80282416)
田嶋 一 国学院大学, 文学部, 教授 (90146738)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 沖縄教育 / 近代学校 / シマ(共同体) / 文字の文化 / 声の文化 / 沖縄人 / 日本 / 近代化 |
研究概要 |
本研究の目的は、近代学校の成立・普及・浸透の過程で排除されていった沖縄の個性的な生活・文化・生活言語などの意義を見直し、その過程のなかでの沖縄人(ウチナンチュ)の様々な対応に学びながら、今日の沖縄教育を発展させるために必要なものを見いだそうというところにあった。 研究は多様な視点から行われたが、「シマ(共同体)と近代学校」の関係や、『沖縄教育』誌の性格の分析を通して、近代学校に収斂されないシマの教育の独自性や豊かさ(書き言葉の教育に対する話し言葉の文化、学校知・学問に対するジンブンなど)が認められ、それを追究する動きが近代学校の教員の間にもあったことが確認された。また、沖縄社会の近代化の進行の中で近代学校への期待が高まり、進学率の高さ・高学歴志向が見られることも認められた。そして、そうした動向の中で、「沖縄人としてのアイデンティティ」の追究がなされていることも確認できた。さらに学力問題では、具体的な教育の事実を作りながら、子どもの学力を形成している久茂地小の教育実践を検討してその有効性を確認した。その他に、那覇市や浦添市に勤務する小・中学校の教員への調査を行い、沖縄教育の主たる担い手達の実態をバーン・アウトと教育実践の関係性という視点から特徴をおさえることができた。 しかし、今回資料の収集や聞き書きの調査だけで終わったものもあり、また研究の継続が必要なものもあり、それは今後の課題として残されている。
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