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1998 年度 実績報告書

京都における「新教育」半世紀

研究課題

研究課題/領域番号 09610286
研究機関立命館大学

研究代表者

小山 静子  立命館大学, 文学部, 教授 (40225595)

研究分担者 山口 和宏  近畿大学, 教職教育部, 専任講師 (20298988)
小股 憲明  大阪女子大学, 学芸学部, 教授 (70117919)
鈴木 良  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (70179274)
伊藤 武夫  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (60018794)
菅井 凰展  立命館大学, 文学部, 教授 (70071230)
キーワード戦後教育 / 新制中学校 / 高校三原則 / 男女共修家庭科 / 青少年条例
研究概要

1998年度は、まず、戦後教育史研究に関する文献レビューを通して、戦後教育史研究の研究状況を概観し、それに対して各自がどのような問題提起を行っていくのか検討した。そこで問題となったことは、一つは時期区分の問題である。従来は戦後教育改革で実現した「民主主義教育」が、1950年代以降の「反動化」で転回し、1960年代の能力主義教育につながっていく、というふうに一般にとらえられていたが、むしろ戦後の教育は1970年代半ばに大きな転機を迎えるのではないかということ。そして二つには、従来のような「国家の教育」と「国民の教育」とを対置させて戦後教育をとらえる見方ではない、もっと違った分析枠組みが必要なのではないか、ということである。
このような問題意識を共有した上で、各自が自らが設定した研究テーマに沿って研究報告を行った。そのテーマは、京都府における青少年条例の制定過程、高校における男女共修家庭科、高校の「家庭に関する学科」の実態、新制高校の生徒会、1960年代前半における高校生急増問題、新制中学校問題、などである。これらの報告を通して、京都市における新制中学校の設立時の課題、他の都道府県に先んじて実施された、高等学校における男女共修家庭科の教育実態、家政科などの女子のために設けられた高校教育の理念とその教育実態、「問題」をおこす青少年に対してなげかけられる教育的まなざしの変化、ベビーブーム世代の高校進学に伴う高校増設問題とそこで論じられた高校教育の位置づけをめぐる議論、高校の生徒会活動の実態、が明らかになった。今後は、これらの個別課題の研究に基づきながら、戦後における京都の中等教育の全体的なあり様とその歴史的変遷を考察していきたいと考える。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 菅井 凰展: "発足当初の公立新制中学校-独立校舎の確保をめぐって" 立命館教育科学プロジェクト研究シリーズ. 3-35 (1998)

  • [文献書誌] 山口 和宏: "戦後京都の高等学校における「総合制」の理念と現実" 立命館教育科学プロジェクト研究シリーズ. 37-63 (1998)

  • [文献書誌] 小山 静子: "高等学校における男女共学の実現とその課題" 立命館教育科学プロジェクト研究シリーズ. 65-88 (1998)

  • [文献書誌] 小山 静子: "京都府議会における高校教育論議-1960年代前半における高校生急増への対応" 立命館教育科学研究. 13. 27-42 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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