今年度は京都府中部に位置する船井郡6町(八木町、園部町、日吉町、丹波町、和知町、瑞穂町)の生涯スポーツ事業の参加者による評価について調査を行った(「生涯スポーツの実施とその評価に関する住民意識調査」)。対象者は6町の有権者の100分の一であり、選挙人名簿から無作為に抽出した399名である。調査票は郵送し、同じく郵送で回収した。回収数は257通であり、うち有効な237通(59.4%)を解析した。 これらの調査とその分析によって得られたいくつかの知見には以下のようなものがある。 1. 生涯スポーツを(1)一人で行うスポーツ、(2)少人数で行うスポーツ、(3)地域の運動会、(4)町や体育振興会等が行う事業、の4種に区別したが、それぞれの参加者数は63名(28.0%、NA=12)、86名(38.2%、NA=12)、150名(64.4%、NA=4)、67名(28.4%、NA=1)であった。 2. それらのスポーツに参加する住民は、参加しない住民よりも生涯スポーツが地域づくりに寄与することを認めていた。 3. 運動会参加者と事業参加者の90%以上がそれらのスポーツに満足しており、また80%以上がそれらのスポーツが近隣の人々との親睦を深める上で有効であると考えていた。 4. 「一人で行うスポーツ」と「少人数で行うスポーツ」の参加者が孤立的、個人主義的で、地域問題の解決を人任せ(議員や行政)にする傾向が強い可能性があるように思われる。
|