・文献資料の収集とデータベース化:日本が朝鮮を植民地支配したのは明治43年から昭和20年までであるが、本研究では、植民地時代の朝鮮についての知識がどのように形成されたかを理解することを含めて、文献調査の対象は明治初期から昭和20年までとした。朝鮮に関する著書、論文その他の出版物1739点をリストアップし、そのうちから社会の現状、社会制度、風習、民俗などにかかわるものを中心に、271点を収集してその内容を検討し、その中から約180点を画像データとしてコンピュータに読み込んでデータベースを作成した。 ・索引添付作業:上記データベースについて、社会制度および農村社会事情に直接触れている資料を中心として、調査地、調査時期などを含めて、ページ毎に索引を付す作業を行った。しかしその公表方法をさらに検討する必要があるので、今次の報告ではデータベースそのものは割愛した。 ・現在の研究動向調査:韓国側における植民地期社会研究の動向を把握するため、平成11年8月18〜26日にかけて韓国を訪問した。具体的には、ソウル大学、全南大学、および韓国精神文化研究院において研究事情について研究者から説明を受けた。また植民地時代の資料を利用した研究の行われている場所として、全羅南道珍島郡(植民地期の農村振興運動研究)と全羅南道求禮郡(旧韓末から植民地期についての地主家の日記が残されている)の現地を視察した。
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