研究課題/領域番号 |
09610313
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鹿野 勝彦 金沢大学, 文学部, 教授 (00169591)
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研究分担者 |
西川 麦子 金沢大学, 社会環境科学研究科, 助手 (20251910)
鏡味 治也 金沢大学, 文学部, 助教授 (20224339)
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キーワード | 農村 / 高度経済成長 / 兼業化 / ライフスタイル / ライフサイクル / 高齢化 / 高学歴化 / 過疎 |
研究概要 |
本研究の初年度である平成9年度においては、5〜10月にかけて石川県羽咋郡富来町の2つの集落で数次の実地調査を行うとともに、前年度実地調査を行った石川県加賀市の2つの集落に関するデータのまとめを、本研究の視点から行った。 富来町の調査においては基本的には農村集落である里本江と漁村集落である風戸とを対象に文献、統計資料の収集と面接聞き取りによる実地調査を通して、主に1950年代以降今日までの集落と、集落を構成する世帯、個人の生活スタイル、価値意識の変化を再構成するとともに、その変化の背景となった地域や、日本全体の経済的、社会的、文化的要因についての検討、分析を行ってきた。 また、加賀市については、やはり農村集落である三木と、かつて北前船交易の船主を輩出した瀬越を対象として収集したデータについて、富来町と同様の視点から分析を行い、一応まとめを11.の各項に記した論文として発表した。 これまでの分析を通じ、従来から言われている農村集落における転機としての1960年代〜1970年代前半の農家の2種兼業化に加え、ほぼ同時に進行した農家子女の高学歴化や1980年代以降の多数の農家における農作業の委託と、他方で農作業受託施設の発展などが、重要な意味をもつことが、ある程度実証的にあきらかになつてきたと考える。 平成10年度においては、富来町において調査を継続し、より広く具体的なデータを積み重ねるとともに、上記の視点についての分析、検討を深めてゆきたい。
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