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1997 年度 実績報告書

帷幄上奏制度の実態研究-帷幄上奏書データベースの作成-

研究課題

研究課題/領域番号 09610332
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

永井 和  京都大学, 文学研究科, 教授 (40127113)

キーワード帷幄上奏 / 統師権 / 軍部 / 政軍関係 / 日本近代政治史
研究概要

今年度は明治4年8月〜明13年12月末までの、太政官官吏任免関係書類(国立公文書館所蔵『官吏進退』)を検索し、文武の勅戻任官の人事に関する決裁手続がどのように変遷していったのかを調査し、明治11年12月に始まる武官の人事に関する帷幄上奏の例をデータベース化した。この調査の結果、以下の事実が確認できた。
(1)国立公文書館に現存する太政官公文書の中でもっとも古い帷帷上奏書は明治十一年十二月二六日付の日付をもち、陸軍少将野津道貫に陸軍始諸兵隊指揮長官を命ずる、陸軍卿西郷従道、参謀本部長山県有朋連署の奏書であることが確認できた。
(2)それ以前は奏任官以上の武官の任免と勅任官の将校の職課命免はすべて、太政官正院(大臣・参議)で決裁され、天皇の裁可を仰いでおり、武官人事における統師権の独立がみられなかったことを再確認しえた。
帷幄上奏制度が始まって以降も奏任以上の武官の任免は太政官正院決裁・上奏の手続きによっており、帷幄上奏の対象となったのは職課命免(補職)の範囲に限られていた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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