本研究は、開発の基盤としてワークステーションとWindows環境を備えたパーソナルコンピュータを利用し、ネットワーク環境の下で漢文フルテキスト検索システムを実現し公開することであった。対象とする文献は、個人記録・系図でありながら公的に作成され琉球王国の構造や特質の研究などを推進する上で重要な記録である『琉球家譜』、政事外交等の国策に関して評議し決定する最高機関である評定所で記録作成された『琉球王国評定所文書』、『大島筆記』とこれらに関連する中国側の文献である。 1. 漢文フルテキストデータベースの構築と原典もしくは冊子体の画像入力 2. テキスト検索機能(KWIC形式表示を含む)と画像表示機能の連携化の実現 3. 外字の入力方式(漢字の部分品と特定タグ)を利用した外字入力と外字を含む文字列検索幾能の実現 4. e漢字(京都大学人文科学研究所、勝村哲也教授提供)フォント(Unicode準拠、673字種)や漢字部分品からの外字フォント作成(288字種) 5. 外字属性データベース(部首、部首画数、総画数、Unicode番号、大漢和コード、音読みなど)の構築 6. インターネット上での漢文フルテキスト検索システムの公開、外字属性データベースと外字フォント(Gif形式ファイル)のFTP機能を利用した配布 7. 検索後のログファイルの蓄積・解析と文献の各種統計処理の実現 これらの成果は、大量な史料テキストデータベースと画像データベースとして、インターネットを介して公開している(URL、http://www.okinawa.oiu.ac.jp/)。
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