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1997 年度 実績報告書

20世紀前半ブラジルにおける国民統合とマイノリティ集団-「混血社会」論と黒人・日系人

研究課題

研究課題/領域番号 09610382
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京外国語大学

研究代表者

鈴木 茂  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10162950)

キーワードブラジル / 1934年憲法 / 移民制限 / 国民統合 / エスニシティ / 日系人 / 黒人 / 混血
研究概要

3ヵ年計画で開始した本研究の初年度として、平成9(1997)年度には、ヴァルガス政権期の移民政策と労働政策におけるナショナリズムの理念と現実を研究課題としてとりあげ、関連文献の収集、および入手済みの史資料や研究文献の検討に努めた。そのうち移民政策については、ブラジル1934年憲法の移民制限条項、いわゆる「二分制限法」に注目し、『伯国新憲法審議会に於ける日本移民排訴問題の経過』(1934年)など現地で刊行された史料に基づき、この問題をめぐってブラジル日系社会に高まった危機意識をあとづけた。国民統合政策が実施される中で、新着移民集団としてエスニック・マイノリティの意識が形成されて行く歴史過程と、そのエスニック・マイノリティの意識の内実に迫る手がかりを得ることができた。一方、この時代のブラジル知識人階層の代表的な国民性論である、ジルベルト・フレイレの『カザ・グランデとセンザーラー家父長制的経済体制下におけるブラジル的家族の形成』(1933年)の4、5章の翻訳を行い、東京外国語大学海外事情研究所の「研究資料」として刊行される予定であり、これによってこの作品の日本語訳がほぼ完成した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 鈴木 茂: "多民族・多人種社会における「混血」の論理-ブラジルの歴史的経験から" 川田順造(編)『文化の未来』(未来社、1997年). 130-137 (1997)

  • [文献書誌] 鈴木 茂: "「二分制限法」に対する日系社会の対応」" 『ポストコロニアル状況下における地域研究(2)』. (刊行予定). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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