研究概要 |
交付申請書に記載した研究計画に基づき、研究初年度の今年度はまず、関西学院大学、大阪外国語大学への資料調査出張により、″Dansk Historisk Tidsskrift(大阪外国語大学付属図書館所蔵)″、″Scania(関西学院大学中央図書館所蔵)″における絶対王政関係の論文データーを抽出した。そのデーターと″The Journal of Scandinavian History(北海道東海大学付属図書館所蔵)″のバックナンバーにおける同様のデーター他を総合し、本研究の基礎となるデンマーク絶対王政に関する文献目録を作成した。 そして、その目録の中より必要な文献をデンマークの書店を通じて入手した。さらに、論文に関しては所属機関の図書館及び、デンマーク王立図書館に依頼して必要なものを複写した。なお、デンマーク王立図書館は昨年後半より現在まで改装工事中で、文献複写に長時間かかるため、急を要するものについては日本国内のデンマーク史研究者を通じて文献複写を行った。複写したものはドキュメントファイルを用いて整理した。 次に、Pedersen,Kai:Danmarks historiens hvornar skete det,Copenhagen,1985.並びにScocozza,Benito: Danmarks historiens hvem hvad hvornar,Copenhagen, 1994.さらに(Red)Danstrup,J.og Hal Koch:Po1itikens Danmarks-historie Bd.8-11,Copenhagen,1985.を用いてデンマーク絶対王政期(1661-1848年)に関する年表、特に絶対王政初期に関しては詳細な年表を作成した。なお、この年表の作成によりデンマーク絶対王政が次の3つの時期に区分できた:絶対王政初期(1661-1699年)、絶対王政中期(1700-1808年)、絶対王政後期(1808-1848年)。 今後は上記の資料をもとに1661-1699年における、デンマーク絶対王政の構造を政策、機構、制度の面より詳細に分析していく予定である。
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