研究概要 |
アメリカ・カトリシズムの形成過程(カナダ、オーストラリア・カトリシズムとの比較)を跡付けることを課題とする本年度の研究実施計画に従って、我が国において直接当たることが困難な未見の文献収集に意を注いだ。特にアメリカを中心とする関係の博士論文のコピーが多数入手出来たことは多大の成果であった。 また、必要不可欠な関係の第一次資料のコピー等も入手出来たことによって、これまで当該研究分野の空白状態をいささかなりとも解消出来るものと思われる。さらに今年度から始まるノートルダム大学クッシャワ・アメリカ・カトリシズム研究センター(Cushwa Center for the Study Of American Catholicism,University of Notre Dame)による「20世紀のアメリカ・カトリシズム(Catholicism in the Twenteeth-Century America)研究プロジェクトに先んじることになった本研究は、その点でより意義深いものになったと自負するものである。加えて本研究と平行して行った「太平洋英語圏(米、英、加、豪)」研究に本研究の成果の一部を加えることが出来たことも、合わせて研究実績の一つとして報告しておきたい。恐らく、この「太平洋英語圏」に関する研究は、本研究が最終的に目指す米、加、豪三地域の比較研究の取りまとめにあたっての「基盤」研究の基いとなるものと思われるからである。
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