研究概要 |
本年度の研究実施計画に従い、前々年度及び前年度に続いてアメリカ・カトリシズム(オーストラリア・カトリシズムを含む)に関する文献の収集・整理、さらに収集した文献及び関係資料の分析に取り組み、所期の目的であるアイルランド系カトリックがアメリカ及びオーストラリア・カトリシズムの形成に果たした役割に関する問題点の解明に当たった。それと同時に比較研究という観点から、フランス系カトリックとは別に、アメリカ・カトリシズムと密接な関係を有するカナダにおけるアイルランド系カトリックが、カナダ・カトリシズムの形成に果たした役割を跡付けることにも出来るだけ意を用いた。なお、本年度は、本研究の最終年度に当たることもあって、この3ケ年にわたる研究の取りまとめ着手する必要があるわけで、その第一歩として本研究成果の一部となる「研究発表(雑誌論文)」を行った。本年度分として取りまとめた研究成果の内容は、主として移民国アメリカにおける少数派としてのアイルランド系カトリックの同化と異化を跡付け、加えたそれに関連するバチカン(教皇庁)外交に焦点を合わせたもので、この成果を踏まえて、次なる課題となる「米,加,豪・カトリシズムの形成要因に関する比較研究」に取り組んでいきたい。 いずれ近い将来、本研究成果をベースに、「アメリカ・カトリシズムの形成に関する比較研究」(バチカン外交に関する研究を含む)を取りまとめることを期したい。
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