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1999 年度 実績報告書

古墳時代における首長層の居館と奥津城の関連性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610403
研究機関新潟大学

研究代表者

橋本 博文  新潟大学, 人文学部, 教授 (20198691)

キーワード古墳時代 / 首長 / 居館 / 奥津城(古墳)
研究概要

本研究も3年度目の最終年次であるが、当初は、四斗蒔遺跡の豪族居館との対応で、その東方約400mに位置する「ハットヤ北古墳」の発掘調査を計画していた。しかし、土地所有者からの情報により、地元氏家町で古墳と認知していたその山が後世の土盛りである可能性が高まった。よって、現地踏査の上、確実に古墳ではないとは言い切れないものの、その危険性があると判断して当初の計画を断念した。それに替えて、昨年度発掘調査を実施したお旗塚古墳の墳丘測量調査と四斗蒔遺跡およびお旗塚古墳の国土座標系への落とし込みを行った。また、1年次目・2年次目に実施した四斗蒔遺跡1号居館・2号居館、お旗塚古墳の発掘遺物と調査図面・写真を整理した。一方、2年次目の発掘調査で四斗蒔遺跡2号居館の濠、およびお旗塚古墳の1トレンチにおける内堀と外堀の各々土層断面を剥がし取ったが、それを加工して剥離標本をパネルに作製した。さらに、1年次目の成果を踏まえて、四斗蒔遺跡1号居館の百分の一の復元模型を製作した。
他に、自然科学的分析として、四斗蒔遺跡1号居館1号竪穴より出土した炭化材の樹種同定、2号居館の濠堆積物中のテフラ分析、花粉・プラントオパール分析、出土植物遺体(種子)の同定と木材の樹種同定、出土昆虫の同定などを実施した。その結果、2号居館の濠の堆積環境が判明した。特に、開地性の昆虫類が出土し、付近は開けた草むらの環境が復原できるという。また、水棲の昆虫類がほとんど見られないことから水位は不安定で常時湛水していなかった可能性が指摘された。その他、四斗蒔遺跡1号居館において大型住居の建築部材の情報を入手することができた。なお、四斗蒔遺跡1号居館1号住居址の炭化材および2号居館濠中出土木材の放射性炭素年代測定、および1号住居址床面出土粘土の蛍光X線分析を実施中であり、成果が期待される。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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