研究課題/領域番号 |
09610408
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 |
研究代表者 |
小島 俊彰 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (80046169)
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研究分担者 |
小林 正史 北陸学院短期大学, 教養科, 助教授 (50225538)
久世 建二 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (80177998)
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キーワード | 黒斑 / 野焼き方法 / 覆い型野焼き / 野焼き実験 / 縄文土器 / 弥生土器 / 長胴甕 / 甕棺 |
研究概要 |
(1)資料調査 小郡市埋蔵文化財センターで大板井、中尾、横隈狐塚、津古空前の弥生土器と甕棺を観察した(10月)。その結果、弥生前期から中期へと弥生土器の野焼き時の設置方法が急激に変化することが明らかになった。また、平成10年度に予定している甕棺の分析の予備調査も行い、弥生土器とほぼ共通する変化が明らかになった。 石川の弥生土器の黒斑観察を鹿首モリガフチ遺跡(弥生後期、石川県立埋蔵文化財センター)と八日市地方遺跡(弥生中期、小松市教育委員会)で行い、これまで分析したと同様の黒斑の特徴を再確認し、資料を蓄積した。 平成10年度に予定している東北地方の縄文土器の分析の予備調査として、12月に二屋敷遺跡(宮城県東北歴史資料館)と滝の沢遺跡(北上市埋蔵文化財センター)の縄文中期土器の黒斑観察をおこなった。 (2)野焼き実験 弥生土器の覆い型野焼きの実験(5月)、長胴甕の覆い型野焼き(泥を被覆剤とする)の実験(7月)、弥生土器の覆い型野焼き(泥および灰を被覆剤とする)の実験(11月)を行った。土器の設置角度、土器の下側の燃料、被覆剤と黒斑の特徴の関連を現在検討中である。なお、平成9年度に予定していた内黒土師器の野焼き実験は、平成10年度に行うこととした。 (3)電気窯による実験 電気窯による内黒土師器の形成過程の実験を行い、入れ子にした2個の杯の中に多様な材料を入れても黒色化がなされることが明らかになった。
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