研究概要 |
1都城出土の記号・文字・刻印を刻した須恵器(以下資料)の整理集収 (1)藤原京時代の資料については、京外の遺跡であるが,宮関連遺跡と目される明日香村石神遺跡出土品を整理検討した。 (2)平城京時代の資料については,平城宮発掘調査部保管品の大半を整理集収した。 2都城出土資料の比較検討 平城京の時代に比べると前代の藤原京の資料は、須恵器の調納制を物語る資料等内容かつ豊富でかつ量が多いが,時代が降るとともに次第に資料が少なくなる傾向を確認した。 3当研究所図書資料を使って各地の資料の集収 本年度は、延喜主計寮式規定の須恵器調納国の資料を集中的に集成。和泉・摂津・備前・美濃については完了する。 4藤原京出土資料の産地の検討 資料内容、刻された須恵器の形態的特徴,製作技法の検討から、藤原京時代の資料の多くは、尾張産と考えられたので,春日井市高蔵寺2・3号室,小牧市4条岡78号窯出土資料を調査。結果、藤原京の資料の大半が前記窯跡製品であることを確認した。
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