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2000 年度 実績報告書

日本国内に現存する文選古鈔本の原本調査に基づく文選訓読についての総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610424
研究機関富山大学

研究代表者

小助川 貞次  富山大学, 人文学部, 助教授 (20201486)

キーワード文選古鈔本 / 文選訓点資料 / 文選集注 / 九条本文選 / 五臣注文選 / 訓読方法 / 文選受容史 / 文選古鈔本対照表
研究概要

1.原本調査(補遺調査)
本年度(最終年度)は、これまでの調査研究成果に鑑み、天理図書館蔵五臣注巻第二十と対照できる九条本巻第二十の移点を中心に、斯道文庫所蔵のマイクロフィルムの調査を行った。また、現存する文選訓点資料が少ない状況を解明するには、初期(十世紀)の漢籍訓点資料の状態についても考えることが重要であるとの認識のもとに原本調査を行なった。その結果、従来の漢籍訓点資料とはスタイルの異なる加点資料を発見し、「文選訓点資料残存の問題」に加え「漢籍訓読の発生展開の問題」を解明する糸口を見出した。
2.「訓読方法の実態解明」のために必要な基礎資料の作成
古鈔本の残存状況が対照一覧できるように、胡刻本を底本とした一覧表を作成した。また、「訓読方法の実態解明」のために不可欠な注釈書(『文選集注』)の解読と電子化処理を継続して行った。さらにこのような基礎的研究において、もっとも先進的な研究を行なっている高山寺典籍文書綜合調査団の調査に参加し、情報収集を継続して行った。
3.訓点資料として見た『文選』古鈔本の訓読方法の実態解明
以上の調査研究と基礎資料をもとに、有注本として唯一現存する天理図書館蔵五臣注巻第二十を取り上げ、『文選』がどのような方法で学習訓読されてきたのか、また文選受容史上どのような問題点があるのかという点について、第83回訓点語学会研究発表会(平成12年10月27日)で報告した。
4.『文選』受容史に関する記事データベースの作成
現存古鈔本と『文選』受容史に関わる従来の通説との「隔たり」を検討するための基礎資料として、「記事データベース」の作成を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小助川貞次: "進化する訓点資料"日本語学. 19・11. 150-163 (2001)

  • [文献書誌] 吉田金彦: "訓点語辞典"東京堂出版(2001.3予定). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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