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2000 年度 研究成果報告書概要

叙事詩の学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09610436
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 国文学
研究機関千葉大学

研究代表者

三浦 佑之  千葉大学, 文学部, 教授 (90104091)

研究分担者 栃木 孝惟  清泉女子大学, 文学部, 教授 (10008956)
中川 裕  千葉大学, 文学部, 教授 (50172276)
荻原 眞子  千葉大学, 文学部, 教授 (00129074)
研究期間 (年度) 1997 – 2000
キーワード叙事詩 / 英雄 / 語り / アイヌ / ユーラシア / 口承文芸 / シベリア少数民族 / the Mongols
研究概要

多くの民族や地域において、口承文芸が衰亡に瀕し忘れられようとしている現在、一方では、国家的、民族的なアイデンティティ発揚のために英雄叙事詩が見直されている場合もあり、英雄叙事詩を学際的に考察することは緊要の課題である。しかも、ユーラシア大陸の西の果てから日本列島に至るまでのさまざまな民族に語り継がれてきた英雄叙事詩を考えることは、単に口承文芸研究という狭い領域にとどまらず、それぞれの民族や地域の言語・文化・歴史・生活の総体を見通すことだという点において重要であり、今回の共同研究「叙事詩の学際的研究」によって、我々は多くの知見を得ることができた。
4年間にわたる研究期間に、我々は、20回以上の研究発表を行い、さまざまな議論を交わすことができた。そこで取り上げられた地域(あるいは民族)は、カザフ・ロシア・モンゴル・シベリア・中国東北部・アイヌ・日本など、ユーラシア全域を覆っていると言っても過言ではない。そして、その議論の中で、叙事詩や口承文芸の様式や表現について、多くの時間を割いて議論をくり返したのは当然であるが、その他にも、語り方や語り手、伴奏楽器の有無、その継承の仕方、語ることと書くことなどについても意見交換を行うことで、それぞれの地域や民族における差異と共通性について、多くの有益な成果を得ることができたのである。
もちろん、今回の共同研究だけで、ユーラシアの叙事詩や口承文芸のすべてを理解したとは言えないが、興味深い研究発表と長時間の質疑を通して、我々が、今後の研究の大きな足掛かりを手に入れたのは間違いないことである。その成果の一端は、報告書『叙事詩の学際的研究』に収めた研究論文5篇と、口承資料の翻刻4篇に示されているが、今後も、その成果を踏まえて叙事詩研究を深めて行きたいと考えている。

  • 研究成果

    (18件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (18件)

  • [文献書誌] 三浦佑之: "一人称語りの系譜-アイヌのトゥスクルを通して-"東北学. 3号. 38-52 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 三浦佑之: "神話と昔話"国文学(至文堂). 44-14. 36-40 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 荻原眞子: "アイヌの口承文芸-北方諸民族の口承文芸との比較-"(財)アイヌ文化振興普及啓発セミナー報告書. 平成11年版. 39-48 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中川裕: "口承文芸にみるトパットゥミ"『アイヌ民族の文化と歴史を再考する』. 帯広百年記念館編. 51-59 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中川裕: "アイヌの世界観と口承文芸"フォリクロール(世界文学研究所編). 222-230 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 中川裕: "アイヌ口承文芸テキスト集1、狼から逃れた娘"千葉大学ユーラシア言語文化論集. 3. 52-66 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 栃木孝惟: "軍記と武士の世界"吉川弘文館. 320 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 三浦佑之: "神話と歴史叙述"若草書房. 366 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Yoshitada TOCHIGI: ""Gunki" (Narratives on Battles) and the World of Warriors (author)"Published by Yoshikawa-Kobunkan. 320 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Yoshitada TOCHIGI: "Origin of "Gunki" Literature-The earlier Works (editor)"Published by Kyuko-Syoin. 318 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sukeyeki MIURA: "The First-Person Narratives-Referring to the Tusu-kur of the Ainu"Studies in Tohoku pref. (Touhoku-gaku). vol.3. 38-52 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sukeyeki MIURA: "Myth and Historical Discourse (author)"Published by Wakakusa-Syobo. 366 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Sukeyeki MIURA: "Myths and Tales"Japanese Literature (Sibun-do). 44-14. 36-40 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Shinko OGIHARA: "Oral literature of the Ainu-from a Comparative Angle with that of the Northern Peoples"Report on Seminar of the Ainu Culture. 39-48 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Shinko OGIHARA: "Research on Epics of Eurasia Peoples (1)-Digests and Commentary of Texts-(editor)"Report on Project, Chiba University Graduate School of Social Sciences and Humanities. 180 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroshi NAKAGAWA: "Topattumi in Ainu Oral Literature"Obihiro Historical Musium ed. Reconsider the Culture and History of the Ainu. 51-59 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroshi NAKAGAWA: "Mirovozzewnie ajnu i ix ustnoe tvorchestvo"Institut mirovoj Literatury imeni A.M.Gor'kogo ed. fol'klor. 222-230 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Hiroshi NAKAGAWA: "Ainu Oral Literature Text No.1 Nabe SHIRASAWA's A Girl Evaded Wolves."Jornal of Chiba University Eurasian Society. 52-66 (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2002-03-26  

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