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(1)資料の収集
静嘉堂文庫所蔵の墓所・碑文資料として『江都墓所一覧』(文化15刊)『墳墓集』(近世後期写)『古墳一覧』(同)『東京古蹟誌』(明治31刊)を紙焼き写真にして収集した。
(2)資料のデータベース化
近世の碑文資料である『事実文編』『史氏備考』から江戸の学芸家に関する項目を抽出し、資料別・人名別に索引化した。また『東京掃苔録』を加えて、昭和期における墓地の状況を併せて一覧できるように、索引の補訂を進めている。
(3)墓地の調査
東京台東区の浅草地区を中心に金竜寺をはじめとする約30ヶ寺について、寺院の転移、墓所の地点、墓石・碑文の有無・現況に関する実地踏査を行った。調査の具体的方法は墓石の実見記録、住職等からの聞き取りおよび写真撮影等によった。
その結果、寺院の転移は、『東京掃苔録』(昭和15年)の調査以来、ごく少数に止まること、また墓石の多くも意外に原状を保っていることが確認され、今後の調査にかなり期待出来ることがわかった。
調査の問題点としては、過去帳が伝存する場合でも、その調査については拒否されることが多く、実際に許可されたのは二三に過ぎないことがあげられる。また長文の碑銘については、時間的・労力的制約のため当面はその判読、記録は見送らざるをえず、一通り調査を終えたところで、『史氏備考』等の碑文資料との照合を計りつつ、あらためて調査を実行する予定である。
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