研究課題/領域番号 |
09610491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
古賀 哲男 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (60178241)
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研究分担者 |
田口 哲也 同志社大学, 言語文化教育研究センター, 助教授 (00145103)
菱川 英一 神戸大学, 文学部, 助教授 (80165109)
荒木 映子 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (50151155)
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キーワード | ポストモダニズム / メディア / ネットワーク / アヴァンギャルド(前衛) / テクスト / ビ-ト(ビ-ト詩) / 詩(言語詩) / 並行法(パラレリズム) |
研究概要 |
研究代表者・古賀は、研究テーマについての総合的なレビューを受け、理論化の方向性を確定するために、平成9年11月21日より30日まで米国Stanfordd大学にてMarjorie Perloff教授と懇談を行った。懇談内容は主としてポストモダニズム理論およびアヴァンギャルド芸術(言語詩)についてであるが、その詳しい内容は古賀のホームページ(現在構築中;http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/^Λkoga)を参照されたい。尚、発表論文(1)の一部内容は当研究の出発点であるシンポジウム「Shall We Dance?-現代詩の復権:情報化・メディア時代における言葉の可能性とは?」(1996)の報告となっている。 分担者・荒木は『生と死のレトリック-エリオットとイエイツ』(1996)で明らかにした立場を、よりテクスト分析の観点から再考しており、その具体的な成果は発表論文(2)の基本的主張(自伝と墓碑銘における自己表象の比喩形式)に現れている。 分担者・菱川は電子ネットワーク上での詩の創作を調べる過程で、幾つかの興味深い事例を発見した。その一つは日本の伝統的な連歌に似た創作手法の共同執筆であり、そこではある詩人の書いたI行に別の詩人が別の行を繋げるという方法によって、行間に微妙な緊張関係が生成し、このことはネットワーク理論のみならず、詩の並行法理論(cf.http://www.lit.kobe-u.ac.jp/^Λhishika/^Λtokutei.htm)にとっても重要な意義をもつ。発表論文(3)では、二人の詩人間の微妙な影響関係を辿る作業においてこの種の共同創作の理論化を行っている。 分担者・田口は60年代のビ-ト詩の再評価を分析するなかで、ビ-ト詩人相互のネットワークの基盤を歴史的に跡づけている(発表論文(4)(5)(6))。特に日本と、アメリカの交流史を中心に、ネットワーク生成の原理、その精神的背景を論じている。
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