本研究の目的は、日本の大学でフランス語教育に携わる人々のためにマルチメディア時代における外国語としてのフランス語教授法を提示することである。そのためにCALL(Computer Assisted Language Learning)が可能とする多様な授業のあり方を体系的に研究することとし、本年度は以下の研究調査等を実行した。 1 CALL教育をすでに実施、あるいは実施予定の高等教育機関の確認と、その授業の目的、内容、方法に関する調査; 平成9年度に広島大学において行われたシンポジウム「マルチメディア時代の外国語教育を考える」の際に行ったアンケートの回答を参考にして、より精密な調査項目を設定し、新たなアンケート用紙を郵送により全国の主たるCALL関連機関へ配布した。 2 フランス語教育に参考となるあるいは応用できるデータの整理・分類を進めた。 3 外国語教育あるいは学習用の各種ソフトを購入し、その分析と評価を進めた。 4 CALLに関する図書を購入し、問題点・方法論の検討を進めた。 5 セーヴル国際教育研究センター(CIEP)の学術雑誌"La Revue internationale d'education-Sevres"にこれまでの研究成果の一部を発表した。 6 上智大学に異動後、特定の方法論を試験するためにCALL授業用の自主ソフトの制作を始めた。
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