研究課題/領域番号 |
09610505
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
荒木 善太 青山学院大学, 文学部, 助教授 (70286219)
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研究分担者 |
植田 祐次 青山学院大学, 文学部, 教授 (40082622)
西村 哲一 青山学院大学, 文学部, 教授 (80198506)
平野 隆文 青山学院大学, 文学部, 助教授 (00286220)
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キーワード | 表象 / 無 / 起源 / 神学 / 闇と光 / 欠性 / 否定性 |
研究概要 |
各研究分担者が専門分野で個別に研究を進めると同時に、合同研究会を数回開き討議を行った。 荒木はフランス近世の旅行記に現れた他者の表象について、西村はデカルトの「自己」が孕む「暗部」と「負性」について、さらに植田はサド及びレチフにおける「夜」の表象について報告し、その後参加者全員が活発な議論を行った。 荒木の報告は、17世紀後半のシャルダン以降の時代を対象に、他者についての言説としての旅行記がフランス近代の散文の歴史の中で占めていた地位の変遷を跡づけたものであり、詳細については別途記載の論文(『青山フランス文学論集』第6号所収)を参照されたい。又平野は、16世紀末の医学と魔女学、及び法学との関係について数度発表し、今まで単なる反駁文とされていたジャン・ボダンのヨーハン・バイヤーに対する論難が司法的枠組の内で入念に作成されたもので、相手を魔女として告発することを目的としていた点を明らかにした。平野の研究に対しては平成11年10月東京大学大学院人文社会系研究科より博士号が授与された。尚その一部は『青山フランス文学論集』第8号に掲載されている。
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