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1998 年度 実績報告書

ドイツ語圏におけるナショナリズムと文学的モデルネ

研究課題

研究課題/領域番号 09610512
研究機関大阪大学

研究代表者

金子 元臣  大阪大学, 言語文化部, 教授 (10081605)

キーワード近代(化) / モダニズム / ナショナリズム / 文化 / ドイツ / 表家
研究概要

本研究は、19世紀後半以降の文化的モデルネの運動のひとつである芸術上のモダニズムと「ナショナルなもの」との関連を探ることを主眼としている。昨年の第一次資料の収集に引き続き、本年は「近代」「モダニズム」関連の最近の研究書を中心に収集することに大半の費用をかけた。様々な芸術思潮の、世紀転換期における複合的状況をその「複合性」を明らかにすることに中心的意義をおいたとみられるこれまでの研究に対し、最近では社会理論における「近代」に関する理論や、「市場」理論の成果を取り入れながら、複合的状況に通関する流れを「文化」だけを孤立的にとらえることをせず、政治や他の領域との関係において分析しようとする傾向が顕著である。社会構成体と「文化」との有機的関連を、理論的に明らかにする新しく、意欲的な成果が多数みられた。さらにもう一つの傾向を指摘すれば、この時期の科学的・技術的成果の展開によって生み出されてきた新しい「メディア」の登場によって、それまで特権的ともいえる「表象」の地位を得てきた「文学」の地位が相対的に低下することによって、それがまた「文学」の手法に影響を与え、モダニズムの新たな段階が始まったことへの論究をした研究も多く見られ、「表象」のシステムの転換が大衆社会との関連で見せる複雑な様相について貴重な知見を得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 平田達治監修 金子元臣他編集: "中欧-その変奏" 鳥影社, 512 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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