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1998 年度 実績報告書

マン家の家族史と物語芸術

研究課題

研究課題/領域番号 09610518
研究機関新潟大学

研究代表者

三浦 淳  新潟大学, 人文学部, 教授 (70134905)

研究分担者 杉村 涼子  京都産業大学, 外国語教育研究センター, 講師 (80247775)
村上 公子  富山国際大学, 人文学部, 助教授 (20239487)
恒川 隆男  明治大学, 文学部, 教授 (60022258)
森川 俊夫  東京国際大学, 経済学部, 教授 (10017569)
キーワード家族
研究概要

平成10年度は、前年度に引き続き資料収集を行いながら、各自が役割分担している研究対象に関する資料読解を通じて、知識を広げ考察を深めた。各々の分担テーマは、三浦淳が「ハインリヒ・マンとトーマス・マンの関係」、森川俊夫が「トーマス・マンの日記にみる家族の肖像」、恒川隆男が「亡命時代のマン家の人々--ヴァイマル共和国時代とナチ時代」、村上公子が「マン家の兄と妹との関係」、杉村涼子が「マン家の女性たち」となっている。
このうち、三浦分担分に関しては、論文ではないが、本邦初訳を多数含む『ハインリヒ・マン短篇集・第1巻・初期篇』(松籟社)が10年6月に三浦の編訳によって刊行された。これにより、作品そのものの紹介が余りなされていなかったハインリヒ・マンがようやく日本の読書人に知られる糸口ができたと言えよう。
森川は、紀伊國屋書店から断続刊行されている邦訳の『トーマス・マン日記』の訳業を続行している。
恒川は、現代ドイツにまで連なるヴァイマル共和国・ナチ時代の精神的トラウマを追求する論文を執筆した。
村上は、トーマス・マンの長女エーリカに関する論文を執筆し、マン家のきょうだい関係の深層に迫ろうとしている。
杉村は、トーマス・マンの初期作品とイタリアの関係について論文を発表した。これは、トーマス・マンのエロティシズム観との関係でイタリアを扱ったものであり、したがって彼の家族観・女性観にも言及がなされており、本研究とも密接なつながりを持つ論文である。
以上、個別的な研究が進行しているが、研究会合によってお互いの研究対象の関連にも注意が払われた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 杉村涼子: "誘惑の国としてのイタリアートーマス・マンのイタリア体験と初期作品へのその影響ー" 京都産業大学論集 人文科学系列. 第26号. 68-114 (1999)

  • [文献書誌] 恒川隆男: "文学と国家公安局ープレシラウァー・ベルグを焦点にー" 飛行. 第31号. 1-9 (1998)

  • [文献書誌] 恒川隆男: "再統一後のドイツの小説" 世界文学. 第87号. 11-19 (1998)

  • [文献書誌] 村上公子: "Erika Mann-die treue Tochter Thomas Manns?" Kritische Revisionen-Genderund Mythos im literarischem Diskurs.1. 123-144 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2013-12-24  

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