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2000 年度 実績報告書

今世紀のドイツ文学に見る生活世界

研究課題

研究課題/領域番号 09610519
研究機関明治大学

研究代表者

恒川 隆男  明治大学, 文学部, 教授 (60022258)

キーワード職業生活 / 資格 / 自由
研究概要

'00年度は、主として再統一後のドイツの生活世界について研究しつつ、4年間の成果をまとめる作業をした。
テーマとしては教育制度、職業生活、余暇(演劇、音楽、マスメディア、旅行)、社会的な問題(ネオナチ、環境)など、さまざまなことが考えられたが、研究成果としてまとめることができたのは職業生活についてだけであった。環境問題の材料はかなり集めて、津田塾大学の<現代文化論>の講義の一部に取り入れもしたが、論文としてまとめるにはいたっていない。
教育制度から見ても、職業生活から見ても、ドイツは資格社会である。学校で卒業資格を得ることは就職や進学のために必要であり、就職してからも意欲のある人はさらに上級の資格を取る。求人は資格ごとにされるので、資格を持っている人は職場を変わることも割合簡単である。その意味では資格は職業生活上のパスポートのようなものであり、自由ということと密接に結びついている。日本のように-最近多少事情が変わったが-一度就職した会社で定年まで働くという制度には、危惧の念や恐怖感を持つドイツ人もあるのではないかと思う。また、資格を取るための門戸は、機会均等の見地から、できるだけ広くしておき、教育や訓練をした後で、当該の仕事をする能力を身につけたかどうかを、かなり厳しくチェックするというのも資格制度の特色である。入学試験よりも卒業試験が難しいというのは、このことの一端である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 恒川隆男: "アンナ・ムドゥリ編『おやすみなさい、麗しの君』"飛行. 33. 1-12 (2000)

  • [文献書誌] 恒川隆男: "Viktor Klemperers Tagebucher 1933-1945"ドイツ文学. 106(印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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