研究概要 |
1.1996年11月に慶應大学で開催された「アジア・ルネサンス・フォーラム」で発表した「ビルマ語版ラ-マ-ヤナの特徴」の原稿を,金子量重編『ラ-マ-ヤナの伝播』(春秋社,1998)に掲載したいとの要請を受けたので,新たに手を加えて増補した内容を,「ビルマのラ-マ-ヤナ」と改題の上寄稿,掲載(pp.166-199)された。 2.1997年5月23日から25日間で3日間に亘って米国ヒューストン市で開催された第14回国際ラ-マ-ヤナ学会に出席し,ビルマのラ-マ-ヤナとラオス,雲南のラ-マ-ヤナ3版の比較研究を発表した。 発表内容はProceedings of the 14th International Ramayana Conference, Houston, U.S.mAY 23-25 1997に,Burmese, Laosian and Yunnan Versions of Rama Story(pp.31-48)として掲載された。 3.1997年9月23日から29日間で1週間インドネシアへ出張,中部ジャワのプランバナン及び東ジャワのパナタラン両遺跡のラ-マ-ヤナ・レリーフに関する研究成果をジャカルタのインドネシア大学文学部考古学科およびジャワ語学科において発表し,インドネシア人研究者との間で討議を行なった。考古学科ではテイテイ・スルティー・ナステイテイ(Titi Surti Nastiti)助教授,ジャワ語学科ではワフヤテイ・プラデイプタ(Wahyati Pradipta)教授が,それぞれ座長役を努めてくれた。ジャワの遺跡に残るラ-マ-ヤナ・レリーフとジャワ語のラ-マ-ヤナ文献とは基本的に共通しているが,レリーフには文献には見られない幾つかの要素が見られ,ジャワ文化の多重性が窺われる。
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