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今年度は、科研費で購入したコンピュータおよびスキャナーを利用して、語順データ、語順地図をコンピュータ化していった。その結果、地図に関しては、コンピュータ化が困難、あるいはそぐわない側面もあったため、すべてをコンピュータ化することはしていないが、世界全体の語順分布図のように、部分的にはすでにコンピュータ化できたものもある。一方、語順データについては、これまでに収集したすべてのデータのコンピュータ化が完了した。それにより、効率的かつ迅速なデータ処理が可能になり、今後、系統別語順分布表、各地域別の語順地図を完成し、さらに充実させる語順データを補足していくための十分な基盤を作ることができた。
また、それと同時に、今年度は、購入した諸言語の記述書等を基に、今までに収録してあった語順データで欠けていた部分を可能な限り補い、語順データの充実を図っていった。その結果、むろんそれだけで世界のすべての言語の、あらゆる語順データが集まったわけではないが、今年度入手できた分の語順データを補うことができた。
以上のように今年度コンピュータ化した語順データを基に、今後は、語順データのいっそうの充実を図ると共に、すでに作成し始めた、世界全体の語順の系統別分布表を完成し、まだ作成が終わっていない地域の語順地図も世界全域にわたって完成させ、本研究の完成年度の平成11年度までには、語順データ、系統別分布表、語順地図を十分に分析し、研究成果を論文にまとめていく予定である。
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