研究課題/領域番号 |
09610547
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤原 五雄 東北大学, 言語文化部, 教授 (40036348)
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研究分担者 |
藤田 恭子 東北大学, 言語文化部, 助教授 (80241561)
志柿 光浩 東北大学, 言語文化部, 助教授 (60215960)
石幡 直樹 東北大学, 言語文化部, 助教授 (30125497)
山下 博司 東北大学, 言語文化部, 助教授 (20230427)
島途 健一 東北大学, 言語文化部, 助教授 (70128429)
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キーワード | 多文化 / 多言語 / マイノリティ / 現代文学 / アメリカ / インド / 在日韓国・朝鮮人 / ドイツ / ル-マニア |
研究概要 |
1 地域別の研究分担テーマに基づき、平成9年度は以下の諸点について、各自、検証作業を行った。 (1)刊行資料を中心に、各研究分担テーマに関連するマイノリティが当該地域でおかれている政治状況を教育政策、言語政策の現状を含めて分析した。インターネットなどを活用し、あるいは出先機関に直接出向いて、各国政府・地方自治体・教育機関・出版社等への問い合わせを併せて行った。 (2)各地域の作家たちの資料を収集・整理した。 (3)上記作家たちの言語と政治的・文化的アイデンティティをめぐるディスクールを分析し、また、その言語表現の特性を多言語性の問題から整理した。 (4)(1)の視点と(3)の問題の相互連関を分析した。 (5)マイノリティ作家たちが当該地域および当該言語圏のマジョリティにどのように受容されているかを、政府による文化政策、出版事情、書評、学校教育や大学・研究機関での受容等の現状とそこでのディスクールの視点から分析した。 2 月1回のペースで研究会を開催し、研究分担者が各自の研究テーマについて報告を行ない、相互の研究結果について議論した。発表のテーマは、以下の通りである。 (1)アメリカ合衆国在住のプエルトリコ系作家と英語・スペイン語(志柿光浩) (2)アメリカ社会における日系人作家(石幡直樹) (3)インド社会における多言語主義と現代文学(山下博司) (4)コリアン系作家の日本語による文学(藤原五雄) (5)トルコ系・アフリカ系ドイツ語作家における言語選択と自己同一性の問題(島途健一) (6)ル-マニア・ドイツ語文学の歴史と現在(藤田恭子) また、テーマの総論部分についても議論を深めた。その結果、個別分担テーマとテーマ全体の基本的理解とを有機的に接続させることが可能になった。 3 研究結果を著書として出版するべく、準備を行った。序論にあたるべき総論部分について、議論を重ねた。
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