研究課題/領域番号 |
09620023
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横田 洋三 東京大学, 法学政治学研究科, 教授 (90052266)
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研究分担者 |
岩沢 雄司 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (20114390)
大沼 保昭 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (50009825)
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キーワード | 国際人権 / 国内実施 / 国連人権委員会 / 慰安婦 / 日本 / 文明 |
研究概要 |
1. 昨年に引き続き、国際人権法及び国際法の国内実施に関する図書、論文、判例を収集し、整理・分析する活動を中心に行った。そして、その成果の1部を発表する活動も行った。 2. 研究代表者の横田洋三は、特に、いわゆる「従軍慰安婦」問題に関する国連人権委員会、国連差別防止及び少数者保護小委員会、国際労働機関(ILO)条約勧告的用委員会などでのこの問題に関する審議状況と、それが日本に与えた影響、及びミャンマーの人権状況に関する国連での審議とそれが与えた影響について分析を行った。ジュネーブで開かれた国連差別防止及び少数者保護小委員会に出席するとともに、南アフリカに海外出張し同国における国際人権の国内実施に関する資料収集及び関係者のヒアリングを行った。 3. 研究分担者の大沼保昭は、国際人権の国内実施に関する理論的研究を進め、その成果の一部を『人権、国家、文明』(筑摩書房)という書物の形で発表した。本研究は、第三世界にも受け入れられる「文際的人権観」を提唱し、人権が第三世界を含む世界各国に根づき、真に国内で実現されることを模索するものである。 4. 研究分担者の岩沢雄司は、特に日本における国際人権の国内実施についての分析を進め、その成果の一部を『国際法・人権・日本法』(オックスフォード出版局)という書物の形で発表した。この研究は、国際人権法の国内実施に関する理論的な分析に加えて、在日外国人、女性、被拘禁者などの人権に関して国際人権法が日本法に与えた影響の分析を含んでいる。
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