研究課題/領域番号 |
09620025
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
島田 征夫 早稲田大学, 法学部, 教授 (70063732)
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研究分担者 |
江藤 淳一 東洋大学, 法学部, 助教授 (20193998)
平 覚 大阪市立大学, 法学部, 助教授 (20163149)
清水 章雄 早稲田大学, 法学部, 教授 (70142784)
長谷川 正国 福岡大学, 法学部, 教授 (80148858)
山田 中正 早稲田大学, 法学部, 教授 (60287927)
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キーワード | 国際紛争 / 平和的解決手段 / 仲裁裁判 / 国際裁判 |
研究概要 |
1997年度は、本研究の初年度として各分担者のテーマの確認と文献・資料の収集・整理を行った。具体的には各自が分担する時代別の具体的仲裁裁判事例の整理と分析によりみちびかれうる国際法の論点についての研究を進めた。そして、それらテーマに共通する国際紛争解決手段としての仲裁裁判の意義について、各自が問題意識を共有することと再認識することとを当面の課題とした。現在まで約200年の歴史を有する仲裁裁判関係の具体的な判決の中でも、特に常設仲裁裁判所の判決、とりわけわが国が当事国になった事件(家屋税事件)を含む約10件を研究の対象とした。 実際には昨97年6月より早稲田大学において研究例会を開始し、前述の認識のもとに参加者が作業を続けた。そして9月には、滋賀県大津市で分担者による研究合宿を行った。その際、「国際紛争を解決する手段としての仲裁裁判の位置づけ」について、島田が概説的な報告を行い、それについての討議がなされた。分担者のうちこの合宿の欠席者には、当日のレジュメと録音テープが郵送され、コメントが求められた。研究例会はその後も1〜2ヶ月に1回のペースで続けられ、現在も開催されている。 第2年度に続く今後の進め方の主な方針としては、昨年度の研究の成果をふまえて、さらに最近の国際裁判の傾向である「国際司法裁判の仲裁化(国際司法裁判と仲裁裁判の並立的共存の可能性を含む)」および「司法裁判による仲裁裁判のコントロール」などにも焦点をあてる。そして年度末には、各自が割り当てられた役割分担に従って研究論文をまとめることになるが、その場合にその時代時代で注目すべき各種の国際仲裁裁判例にも十分な注意が払われることになる。
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