研究課題/領域番号 |
09620040
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
國府 剛 関西大学, 法学部, 教授 (00067597)
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研究分担者 |
松原 一郎 関西大学, 社会学部, 教授 (60140125)
月岡 利男 関西大学, 法学部, 教授 (30077995)
千藤 洋三 関西大学, 法学部, 教授 (00067729)
飯田 紀彦 関西大学, 社会学部, 教授 (70084960)
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キーワード | 高齢者 / 痴呆 / アルツハイマー / 精神障害者 / 後見人 / 保証人 / 補助 / 介護 |
研究概要 |
平成10年度の前半は、平成10年4月10日、在仏日本領事館員(マルセイユ)の方より「フランスにおける成年後見制度」について講義を受け、日本の成年後見制との関係を研究した。その後3月に出版した「高齢者の権利保護をめぐる諸問題-成年後見を考える」を素材として討論・研究を行った。一方で、我々は教員でもあるので、その研究成果を学生諸君に還元すべく、大学の教養科目にある総合コースに「老いを考える」という科目を開設していただき、〈豊かな老い〉〈健やかな老い〉というサブ・テーマの下に、前・後期各2単位で講義した。それとともに、法制審議会で審議中であった「成年後見制度に関する民法改正の要綱試案」についての検討を行い、法務省民事局参事官室へ意見書を提出した。 夏季は、各自研究するとともに海外の成年後見制度の調査研究を行った。飯田紀彦研究員は、ロンドンでの医学大会で成年後見に関連した報告を行った。 後期から現在にかけては、成年後見制度に関する民法改正に向けて、法制審議会が要綱案を発表しているので、それの検討を行っている。その成果の一環として、法学研究所主催の公開講座で、「高齢化社会と成年後見」というテーマで、松原一郎研究員が講演を行い好評を博した。 他方では、この改正法が成立した場合の多方面に及ぼす影響等についても検討する必要があり、まず地方自治体における取り組みの聞き取り調査を行った。 例えば、こうべ市福祉振興会福祉部安心サポート課の係長より「権利擁護センターの立ち上げに至るまで」の話を聞くなどして実務上の問題点を理解すべく努めた。
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