• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

社会経済の国際化と労働法のハ-モニゼーション

研究課題

研究課題/領域番号 09620046
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

菅野 和夫  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009808)

研究分担者 荒木 尚志  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (60175966)
キーワード雇用差別 / 労働基本権 / 国際化
研究概要

本研究は平成9年と10年の2ヶ年に亘るものであるが、平成9年度においては、「社会経済の国際化と労働法のハ-モニゼーション」の検討のための具体的素材として、雇用差別および労働基本権を取り上げ、これらに関する各国の法制度および法理論の展開状況を客観的に把握し分析することを主眼とした。
具体的には、雇用差別に関しては、法制度がもっとも整備されているアメリカ、現在欧州裁判所による法理論がEU加盟各国に多大な影響を与え、国内法の対応が大きな議論となっているEU、雇用機会均等法の見直しが日程に上っている日本の制度状況とその実際の運用状況の分析を行った。
次に、労働基準および労働基本権については、アメリカや欧州についての既存の研究蓄積の分析に加えて、特にアジア諸国の法制度および法理論の解明に重点を置いた作業を行った。アジア諸国では国家の労使関係への介入が顕著であり、そのことが労働基本権の侵害として西欧諸国からは批判されている。しかし、国家の介入と経済発展段階の関係や、国家がめざそうとしている労使関係モデルは何なのかを分析することが必要となる。
雇用差別の文献の分析検討は菅野が、労働基準および労働基本権の文献の分析検討は荒木が主として担当した。また、各国における労働基準・労働基本権についての最新の動向を把握するために、来日したドイツ、台湾、韓国、マレーシアの専門家からのヒアリングを菅野と荒木が共同で行い、有益な情報が得られた。
上記の客観的分析結果を、菅野は1997年9月にアルゼンチン(ブエノスアイレス)で開催される国際労働法社会保障世界会議の場でジェネラル・レポートとして報告し、国際学会会員との間で質疑応答を行った。なお、1998年1月末にフィリピン(マニラ)で開催予定であった国際労働法社会保障学会アジア地域会議は開催国の都合により不開催となった。そこで、荒木が作成中の研究報告内容については、来日した専門家との議論に供して有益な示唆を得ることができた。これらの議論の成果は来年度の報告書に反映する予定である。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi