研究課題/領域番号 |
09620064
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 進 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40009840)
|
研究分担者 |
平島 健司 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (40156659)
中山 洋平 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (90242065)
馬場 康雄 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40013031)
|
キーワード | 冷戦 / ドイツ統一 / EU / フランスの政治 / イタリアの政治 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)ヨーロッパにおける冷戦の終焉の歴史を描くこと、(2)冷戦の終焉がヨーロッパの政治に及ぼした影響を分析することであった。本研究は、具体的なテーマにおいて、当初意図したものと異なったものもあるが、全体からみて然るべき成果をあげることができた。 1. ヨーロッパにおける冷戦の終焉の歴史に関しては、高橋が冷戦の歴史を描くなかで扱い、現時点で使用できる資料を駆使して、冷戦の終焉そのものであるドイツ統一の歴史をまとめることができた。平成11年度中には、本として刊行する予定である。 2. 冷戦の終焉がヨーロッパの政治に与えた影響については以下の通りである。まず馬場康雄は、冷戦の終焉が国内の戦後政治体制を終わらせたイタリアを扱い、「第1共和制」という戦後政治体制が崩壊する過程と、その後「第2共和制」が成立する過程を集中的に研究し、その成果を編著として近々上梓する予定である。 3. 平島健司は、冷戦の終焉後、統合を加速させたEUを扱い、そのなかで問題となってきた「民主主義の欠如」について、その原因とEU側の対応を分析した。その成果はすでに論文として刊行されている。 4. 中山洋平は、冷戦の終焉がフランスの政治に与えた影響を、より長い歴史的視座から分析した。独特の政治文化をもつフランスの場合には、短期的な視角でその変化を摘出するには限界があり、そのため歴史的な視座から変化を分析するという方法を採った。成果は論文となって今年度中に公表されることになっている。
|