平成9年度は、上意下達のシステムとしてインドネシア政府が育成している「読者・聴取者・視聴者グループ」の討論会が、実際村落レベルで行われている様子をビデオに収録されたものを入手し、その形態、討論内容などをこまめに分析した。さらに、村落向けのテレビ番組制作にたずさわる国営テレビ局の担当者や、村落開発新聞を発行している新聞社の担当者など、情報発進の仲立ち業務をしている人々によって書かれた報告書等を集めて分析した。また、彼らが制作・放映しているテレビ番組のビデオを入手したり、幾つかの村落向け新聞を収集したりした。 こうして入手したテ-タやビデオの内容を分析、テ-タ・ベースにした。また成果の一部を中間報告的な研究ノートとしてまとめ、今年中に慣行予定である。 十二月から一月にかけては、その段階までの成果発表のために、インドネシアに赴いた。 このように平成9年度は、予想を上回る成果があがったが、さらに疑問点を解決し、充実した内容にするために、平成10年度テ-タを補足するとともに、研究成果を最終的に単行本としてまとめる予定である。
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